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前置詞(preposizione)aとinの使い分け方

なんで「vado al mare」と言ったり「vado in discoteca」と言うのか?

イタリア語では「行く場所」や「いる場所」を表すのにいくつかの前置詞(preposizione)を使います。
例えば「Stasera esco e vado al cinema.」などと言いますし、その答えとして「Io invece vado in discoteca」とか「Io no, vado dalla nonna.」とも言います。
なんで「DA」や「A」や「IN」を使うのでしょうか?

「DA」の使用方法は規則的です。ある人物の所を示す場合は「DA」を用います。例えば「da Marco(マルコのところ)」「da un amico(友達のところ)」「dal meccanico(修理工のところ)」など。

ここまでは簡単です。では「IN」や「A」はどうやって使い分けるのでしょうか?とうぜん「ある町に行く」もしくは「ある町にいる」は「A」を使いますし(vado a Romaやsono a Firenze)、原形動詞の前にも「A」を使います(vado a dormireやvado a studiare)。

ではなぜ「Stasera vado al cinema.」と言ったり「Stasera vado in discoteca.」と言うのでしょうか? 「IN」は「〜の中」という意味合いがあって全ての名詞に使えますが、いくつかの言葉では混乱しないために「A」を使うことがあるのです。
「mare(海)」という言葉で考えてみましょう。「Paolo va in mare.」と言うことができます。でもこの「IN」はパオロが海水浴をするために水に入っている場合にのみ使います。「休暇で海に行く(vado al mare in vacanza)」場合は、海のある場所(例えばホテルやキャンピング、日光浴など)に行くので、「海の中」ではなく「海の近く」となる訳です。

また他にも同じ問題を持っている言葉がいくつかあります(scuola, cinema, teatro, caffe', ristorante など)。「Anna lavora nella scuola (nel cinema, nel teatro, nel ristorante) da 20 anni」と言いますし、「Rosanna oggi va a scuola (al cinema, a teatro, al ristorante)」とも言います。なんででしょう?

例えば「vado a scuola」という文を見てみましょう。これは学校に「勉強をしに行く」ことを意味していて、学校の建物自体はあまり重要ではありません。実際、学校に行くというのは他の場所で行われている場合にも使えるのです。例えば「vado a scuola di judo in palestra」や「vado a scuola di ballo in discoteca」など。とにかく「vado a scuola」というフレーズは、勉強しに行くことを言っているのであって、どの場所に勉強しに行くかは重要ではないのです。
他のことにもこの法則が当てはまります。例えば「vado a teatro (al cinema, al bar, a letto)」などは、何をするのかを意味していて、場所や建物を説明している訳ではありません。

とにかく、「IN」は正確な場所を示す前置詞であり、「A」は役割や目的、動機、原因などを示します。

「Vado al bar」は「Vado a bere un caffe' / a vedeere gli amici」
「Vado nel bar」は「Entro nel bar, entro dentro al bar」
「Vado a scuola」は「Vado a studiare / a insegnare」
「Vado nella scuola」は「Entro nel palazzo della scuola」
という意味合いになります。



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